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エロゲ、V、写真など適当に

アマカノ2 感想 ※ネタバレあり

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まえがき

 24日の16時くらいに始めて、25日の28時くらいに終わるという私にしてはかなりの爆速で終わらせてしまいました。(DL開始から16時間で終わらせたオタクもいましたが…)
さて、私はアマカノシリーズを全作プレイしていますが、今作はアマカノシリーズ最高傑作といっても過言ではないほど素晴らしかったと思います。従来のアマカノシリーズから特に演出が進化しており、単にナンバリングが増えただけでなく、完全新作の「2」と銘打った意味が感じられました。

 

―——————————————以下ネタバレ——————————————————

 


ちとせ√

 『手紙』が軸となって進んでいくお話。

 最初にプレイした√だったので、演出(特に告白シーン)の進化で驚いた。挿入歌が流れ、強制オートでテキストが進むというのは従来のアマカノではなかった演出で、この時点で期待感が非常に高まった。

 付き合ってからのデレっぷりはさすがアマカノといった感じで、常に気持ち悪い顔しながらプレイしていた。

 「恋を知らない」ヒロインというだけあって、恋を知っていく過程が印象的に描かれていて楽しめたと思う。特に、付き合ってからすぐにHをせず、手コキから始まり、徐々に本番へと近づいていくのがコンセプトに合っていてよかった。また、恋を知る(関係を深める)過程でも『手紙』が軸になっていた。√全体を通してコンセプトがブレておらず、お話として綺麗な構造だったと思う。

 最終盤の主人公が未来のちとせからの手紙を仕組む場面はクサい演出ながらも感動的で不覚にも泣かされた。アマカノ主人公だからこそ許されるクサい演出という感じで良かったのでは。

 最終CGが美しすぎて絵画かよって感じでした。タペストリーにしてくれ。


 Hシーンが全部えっっっっっっっどって感じで江戸になったわね…(特にメイド服Hのフェラシーンで竿が口に入ってハムスターみたいになってたのが非常にえっちでした。)

 

玲√

 『奇跡』や『浪漫』、『縁』という言葉が軸のお話。

この√で話すところといえば、やはり告白シーン。『観覧車~あの日と、昨日と今日と明日と~/Duca』が流れたのは衝撃だった。

 

「繋いだ手のぬくもり 優しさ忘れたくないんだ なくさないこの思い」

「あの日の約束覚えてる? 指切りの理由覚えてる? きっといつまでもずっと一緒にいると」

 

テキストと歌詞がリンクしていて感情になってしまった。
この告白シーンの後も「繋いだ手のぬくもり」といったフレーズがテキストの随所に登場していて、単なる1シーンのために曲を引用したのではなく、きちんと√全体を見て曲を使ったのだとわかる。

元々Meis Clauson楽曲が性癖でこの曲も好きだったので、発売中止でエロゲソングになりきれていなかったこの曲が活きたのは非常にうれしかった。

「恋に興味がない」ヒロインであっただけに、「恋に興味が出て」からのギャップが大きくてやられてしまった。興味を持ってからは自分から積極的にアプローチをかけてくるのが強い。


 何食って生きてたらあの猫コスのHシーンを思いつくんですかね… 

 


結灯√

 『運命』。
 
 久々にガチ恋をしてしまった。『星織ユメミライ』の鳴沢律佳さんや『アマカノ~Second Season~』の一ノ瀬穂波さんを超えるレベルでぶっ刺さってしまったので、以下まともに感想をかける気がしません。

 

 本当の自分が好きになれず、誰からも好かれる人格を演じていた女の子。そんな自分が嫌で『宝探し』に出発し、『偶然』に『運命』の出会いをする。『偶然』本当の自分を知られ、『偶然』が積み重なって『恋に落ち』る。

これは、自分が嫌いだった女の子が運命の出会いをして、自分という『宝物』を見つける物語。

 

 √最終盤では挿入歌 coincidence/Duca という曲が流れる。coincidenceは一般に「偶然の一致」などと訳されます。しかし、ここでは意訳して「運命」と訳せるのではないでしょうか。

 

「もっともっと知りたいと思う はじめての気持ちを 『偶然』で片付けたくない 運命にしたい」

 

 単に賢一が幸せに「してあげた」のではない。結灯が自分から今を変えたいと願って『宝探し』に踏み出し、「『偶然』で片付けたくない」と願い、一歩踏み出したからこそ、『偶然』を『運命』へと変えることができた。それと同じように、賢一に勇気をもらって、周囲に対しても自分から一歩踏み出したからこそ、自分を好きになることができた。

 

 「今の私が、『宝物』」。


 エピローグで見せた「素」の笑顔。それは今までのどの笑顔よりも―――それこそ「表」の笑顔よりずっと魅力的だった。

「『偶然』は『運命』になった 次は未来へ」。

 二人で寄り添い歩こう―― ずっとそばで...

 

 

 ほとんどポエムみたいになってしまいました。柄にもなく(?)こんな文章を書くほど恋に落ちてしまったのかもしれません。

 これほど綺麗な恋のお話に出会えてよかったです。


     『運命』を信じますか?

 

 

 

おわりに

 正直、体験版の段階では結灯ちゃん以外はノーマークでした。ところが始めてみるとどのヒロインも魅力的で、軽々と想像を超えられてしまいました。

 全体を俯瞰してみると、どの√もお話の構造がかなり綺麗になっていることがわかります。作品HPにある通り、「恋を知らない」・「恋に興味がない」・「恋をしない」というヒロインごとのコンセプトが設定されており、それに沿ったシナリオになっています。また、『手紙』や『浪漫』、『運命』といったキーワードがヒロインごとにあり、シナリオ全体の軸となっていて、最後までブレていません。演出面に加え、こうした点も過去作から進化したといえるでしょう。アマカノらしさを残しつつ進化させていて、すべての面においてレベルの高い仕上がりになっていると思いました。

 「+」が製作されることを期待したいですね。